2020年3月17日、SBI証券でSBI 日本株3.8ベアファンドの取り扱いが始まりました。
新型コロナウイルス騒動から起きた経済不安によりベア型投信が大きな注目を集めているようですね。
実際にSBI証券の週間投資信託販売額ランキングでは、
今まで上位にいたSBIバンガード・S&P500やSBI日本株ブルを抑え、
日本株3.7ベアが1位になっていました。(2020年3月17日時点)
なお今回新しく取り扱いが始まったのは3.7ではなく、「3.8」ですが、
本記事ではこのファンドについて軽く考察してみたいと思います。
本投稿は考察記事なので、管理人の個人的見解が存分に含まれています。
情報の取捨選択はみなさん自身で行ってくださいね!
SBI日本株3.7ベアとの違い
新しくできたファンドとはいえ、日本株3.7ベアと比べ日経平均との連動倍率は0.1しか変わりませんね。
その他違った点はないか下記で比較してみましたが、各種手数料などは全く同じです・・・。
いずれも信託報酬はベア型ファンドの中では低いほうですが、わざわざ別のファンドを作った意味はあるのでしょうか?
SBI日本株3.7ベア | SBI日本株3.8ベア | |
信託報酬 | 0.913% | 0.913% |
信託財産留保額 | なし | なし |
解約手数料 | なし | なし |
償還日 | 2021年5月10日 | 2023年3月16日 |
では何故「SBI3.8ベア」ができたのか?
SBI日本株3.7ベアもSBI日本株3.8ベアも、内容的にはほぼ変わらないことがわかりました。
そこで、なぜ「3.8」のファンドがわざわざできたのか考察してみます。
楽天日本株3.8ベアを意識?
まずひとつはライバルの楽天投資顧問から「楽天日本株3.8ベア」という商品が出ており、これを意識して作られたんじゃないか?ということです。
今販売されている日本株のベア型投資信託の中では、「楽天日本株3.8ベア」の倍率が一番高かったので。
今新型コロナウイルスによる経済ショックでベアファンドが大量に買われているので、顧客資産がライバル会社に流れてしまわないように、ということでしょうか。
SBI日本株3.7ベアの基準価額が上昇中なので、基準価額をおさえたファンドを作りたかった?
通常、ファンドのページには騰落率が記載されていますね。
ただ、騰落率が過去1か月で100%を超えた投資信託を買うのはちょっと勇気がいりますよね。ちなみにSBI日本株ベア3.7の1か月騰落率は、本記事投稿時点で驚異の189.8%です。
もし口数買い付けをするとしたら、1口13,293円です。
これだとちょっと割高感があるので、新しく1口10,000円の投資信託をスタートさせたのかな、と思います。
3.7の償還日が来年に迫っているから?
もしくは3.7の償還日が来年2021年5月10日に迫っているので、償還日がもっと先の3.8を作ったのかな?
なんとなくこの説が濃厚な気もします。
もしかすると、プロはまだまだ株価が下がると思っているのかもしれない
最後に考えられるのが、投資のプロたちはまだまだ株価が下がると予想しているのではないか?ということです。
新規ファンドを募集したからには、繰り上げ償還を防ぐために顧客から資金を継続的に集めなければいけません。
しかし、もし当該新規ファンドの基準価額が初っ端からどんどん下がってしまったら、顧客に見限られて資産は他のファンドに逃げていってしまうでしょう。
基準価額が上がれば当然ファンドは注目されますから、より多くの資金を集めることができ、運用会社は信託報酬も稼げますので。
もちろん今は各国の金融・財政政策で方向性がガラっと変わりかねないので注意も必要ですが。
おわりに
いかにも流行りものという感じがするSBI日本株3.8ベアですが、信託報酬もブルベア投信の中では比較的低いので、相場のトレンドがある程度定まっている時期なら手は出しやすいのかな、と思います。
上で考察したように、どちらかというとこのファンドもプラスに動きそうな感じはしますが
今私は「3.7」のほうのベア型投信をすでに保有しているので、3.8を買い増すかどうかはちょっと未定です。
それでは、今回は以上です!